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「白タクの復活か」
最近ではほとんど見かけなくなりましたが、バブル絶頂期の頃、終電近くになると現れたのがいわゆる「白タク」の客待ちです。その時間帯は通常のタクシーを拾うことは至難の業で、料金体系や安全性がよく分からないまま利用する人が多くいました。要するに、自家用車(白ナンバー)で営業行為(タクシーの仕事)を行うのが白タクです。もちろん法律上認められていません。

一方、高齢化の進展などのニーズ増加に伴い、公共の福祉を確保するためやむを得ない場合に限り例外的に許可されてきたのが自家用有償旅客運送制度(旧道路運送法第80条)を利用した白ナンバーの福祉移送です。あくまでも国交省の所管で、平成25年の例外許可件数は3,036団体(国交省資料から)、その内の8割近くがNPOなどの福祉団体です。ただ、例外許可であるため、輸送の安全確保や利用者保護のための法令上の措置が未整備のままとなっているのが実態です。

行きすぎた規制緩和にならないか

今年度、この自家用有償旅客運送の登録、監査等の国(地方運輸局)の事務・権限を、地方自治体へ移譲する法改正の審議が来年4月の実施に向け進められていることが明らかになりました。すでに昨年12月の閣議決定を踏まえ、今年度中に法改正される見通しです。

国土交通省では「過疎地域の移動手段、介護等福祉を支える輸送といった地域住民の生活維持に必要な自家用有償旅客運送法に関する事務・権限については、地域で判断できる裁量を拡大するために必要」と法改正に対する考え方を示していますが、一方で、安全面や利用者保護に対する具体的な制度設計を行う必要性を強調しています。国の地方分権改革の名のもとに実施される施策ですが、行き過ぎた規制緩和にならないのか心配する声も聞かれます。

人を乗せる、命を預かる――という認識  ※昨年1月のブログ記事より

マイカー通勤によるラッシュが収束する時間帯、そのマイカーに代わって頻繁に見かけるようになるのがデイサービス施設などの所有する送迎用ワゴン車です。近年、福祉施設の増加とともに車両数も急増。営業車両ではないため行政の把握も困難な状況となっているそうです。そのため安全面など運行管理のあり方を指摘する声も上がっています。そんな中、19日に発生した送迎車による死亡事故はとても悲惨で衝撃的なニュースでした。

事故原因など詳細は明らかになっていませんが、新聞記事によれば緩やかなカーブで単独で電柱に衝突したとのことです。問題となるのは乗っていた高齢者6人のうち、車いすで同乗していた2人だけが亡くなっているという点です。車いす自体はワイヤーフックなどで固定しますが、車いすは厚みのある車両の座席とは異なり、衝突時の衝撃が吸収されにくい構造となっています。まして座席よりも重心が高くなる車いすでの乗車は、左右前後の揺れが極端に大きくなることから、より慎重で安全な運転操作が求められます。

人を乗せる、命を預かる――という認識。たとえボランティアであっても安全が最優先されなければなりません。要するに、安易な気持ちでハンドルを握ることは絶対に許されないということです。交通事故の悲惨さは言うまでもなく、特に今回の事故は、被害者だけではなく、加害者の人生にも大きな影響を及ぼすことになります。だからこそ選任する管理責任は重大なのです。この事故を機に、あらたな施設送迎のあり方を早急に議論する必要があります。これ以上、悲惨な事故を起こさないためにも。

安全快適な福祉輸送のために

同じ緑ナンバー(営業車)でも、貨物とは異なり人を乗せるためには二種免許が必要です。道路運送法に基づいた運行管理は個人事業であっても必要で、毎日の始業点呼や運行前点検などが義務づけられている他、日頃から安全教育や健康管理にも留意しなければなりません。

規制緩和はひとつの市場原理を導入することです。利用者負担の軽減も大切なことですが、特に安全面などで「安かろう悪かろう」となっては本末転倒です。また、介護保険や何らかの補助を受ける団体と、二種免許の取得から事業の許認可など全てを自己負担で賄う事業者と同一レベルで競い合わせることも、結果的に移送サービスの低下を招くこととなります。移送という同じ目的を持つ緑ナンバーと白ナンバーの世界、その垣根となるのが法で定める「安全快適」ということであれば、より慎重な議論が求められるのは当然です。

身内同士で争っている場合ではない

福祉施設からの移送だけではなく、救急車の適正利用の観点からも介護タクシーの社会的役割が注目されています。単価ではなく、移送サービスの質を競い合わなければ利用者からの信頼を得ることはできません。まして同じ仲間同士で争っていては、「安全快適」という垣根はすぐに取り払われてしまうでしょう。コンプライアンスはもちろん必要ですが、実態に合わないようであればこちらこそ法整備を訴えるべきです。タクシーであってタクシーではない介護タクシーの世界、今こそ一致団結が求められます。


| - | 18:24 | - | - |
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4月15日、国土交通省と打ち合わせ。テーマは「介護タクシーの社会的役割について」など。



https://www.facebook.com/yasuo.kamakura
| - | 15:55 | - | - |
アクトもいよいよメジャーデビュー
移送ネットワークACTはこの二年間、中部地区初となる介護タクシーのネットワーク化を進めるとともに、利用者の利便性を追求したコールセンターを運営してきました。目的はただ一つ、行き過ぎた市場原理に翻弄され「安かろう悪かろう」という現状になりつつある介護タクシーの社会的地位を高めることです。これまで様々なイベントに参加してきたのも、介護タクシーの新たな利用価値を広く社会へアピールすることが狙いでした。

先回参加した「マラソンフェスティバルナゴヤ・愛知」は救急車の適正利用という観点から。また、障害者の通勤移動支援をテーマとした愛知県の委託事業では、介護タクシーの新たな利用法として「愛・乗りサポーター制度(相乗りすることで個人負担を軽減できる)」を提唱しました。いずれも、介護タクシー事業の新たな社会的役割を確立させ、アクト加盟事業者だけに限らず、介護タクシー業界全体のイメージアップにつなげるための戦略でした。

おかげさまで、各メディアからの取材も多くなり、メジャーな経済誌にも評価をいただくようになりました。二年前のアクトとは比べものにならないほど知名度が高まったことは言うまでもありません。ただ、介護保険制度とほぼ同時にスタートした介護タクシーの歴史は浅く、介護タクシーという名称すら正式なものではありません。あくまでも国交省が所管する一般乗用旅客自動車運送事業の中での福祉輸送事業限定という位置づけのままです。しかし、今後想定される広域災害時の医療搬送など介護タクシーの社会的役割は福祉移送だけにとどまらず、さらに重要性を増してきており、利用者に分かりにくい料金体系や実態にそぐわない規制など法改正を伴う制度見直しが求められています。

今後もあらゆる機会、場面を利用させていただき、介護タクシー業界の現状と課題を問題提起していきたいと考えています。一人よりも二人、二人よりも三人――多くの皆様のご賛同を賜りますよう、心からお願い申し上げます。
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